県内全域が舞台となった2021年の高知のオリジナルイベント
干潟から深海まで「高知の海のイマとミライ」
11/14に実施された3か所目は西部の海でした。
新型コロナの感染対策などもあり
今年は現地には行けませんでした。
それでも、海の魅力を全国に発信している「熱源」人材が講師を務めてくれたこともあって
子どもたちは西部の海の魅力と危機を
身近な問題として感じることができたようです。
高知県内でも有数なダイビングスポットとして知られる柏島。
そこでNPO法人黒潮実感センターのセンター長を務め、
海プロでは熱源人材としても活動している神田優さんがこの日の講師です。
神田さんは柏島が地形的に新鮮な黒潮が最初に当たる場所に位置しているため
非常に高い透明度を誇っていることや、
そんな環境だからこそ3500種を超える魚が確認されていることなどを報告。
映し出される美しい海や魚の数々に、子どもたちも目を輝かせていました。
しかし、そんな美しい柏島も完ぺきではありません。
いくつかある問題の1つが、アオリイカの産卵場所の確保です。
かつてはあった海藻が見られなくなりアオリイカが卵を産めなくなりました。
アオリイカがいなくなれば生態系が崩れる可能性もあります。
そこで神田さんたちはアオリイカが産卵しやすいように加工した木を沈めて産卵場所を確保。
元通り以上に卵が産み付けられるようになりました。
そのように人が手を加えて環境を守っていく活動を「里海」活動というそうです。
人の手で、確かに海の環境は守れる。
それでも、簡単にはいかない大きな問題に、今柏島は直面しています。
神田さんが持ってきたのは柏島の砂浜の砂です。
白いパレットに広げてよく見ると、マイクロプラスチックが簡単に見つかります。
子どもたちが少しの時間で取り出しただけで大量のプラスチックが見つかりました。
神田さんによればこういったプラスチックは魚の体の中にたまり、
それを食べた私たち人間の体にも入ってきているそうです。
「え~~」と思わず悲鳴のような声を上げてしまう人もいました。
神田さんは続けます。
「だからこそ普段の生活の中からいかにプラスチックを減らしていくかが重要だよ」
実際にマイクロプラスチックだらけの砂を見たからこそ
子どもたちは西部の海の危機について実感を持つことができました。
イベント名 | 干潟から深海まで「高知の海のイマとミライ」 |