例年夏になると増加する海や川での「水の事故」。
日本財団 海のそなえプロジェクトは毎年繰り返される水難事故の要因、
シーンやシチュエーションを分析し、注意喚起に繋げていくために、
2024年7月から8月の夏季に起きた水辺の溺れ事故について、
報道実態調査を行いました。
2024年7月1日~8月25日における溺水事故は212件、溺水事故者数は230人。
溺水者の68%が死亡、22%が生存。溺水事故が多い水域は海岸43%、次いで河川33%。
海域(沖合、海岸、港・漁港)は59%であり、溺水事故の半分以上が海域で発生。
遊泳時の溺水事故が多く、次いで川遊び、釣りが多い。
12歳以下、13〜19歳、20〜29歳の溺水前の行為は遊泳・川遊びが多い。
60〜69歳、70歳以上の溺水前の行為は釣りが多い。
【7月1日~8月25日までに起きた溺れ事故について、計2,548件の報道記事より集計・分析。】
調査機関;公益財団法人日本ライフセービング協会
調査協力;中央大学研究開発機構
◎釣りによる溺水事故の多さと救助リスク
19歳以下や20代に加えて、70代では釣りを原因とする溺水事故が目立ちます。
若い世代と比べて体力が劣るため、釣りの際にライフジャケット着用は必須です。
また、溺れている人の救助を試みた二次的な溺水への注意喚起も必要です。
◎安全に水辺を楽しむ教育の必要性
水辺を安全に楽しむために自分の泳力を把握し、
危険を回避する教育が幼少期より必要です。
学校で水泳授業が減少する中で、泳力をつけるため
スイミングスクール等との連携の必要性が必須になってきます。
またライフジャケットの着用の徹底も必要です。
海岸での遊泳や河川での川遊び、
釣り中の溺れの事故が多く発生しています。
気象海象情報の確認、海岸や河川の状況をしっかり観察、
ライフジャケットの着用など、
“そなえ”を徹底して安全に海辺・水辺を楽しみましょう。