海と日本プロジェクト in 高知県は今年度、小学生を対象とした海洋学習の学校キャラバン「ツーライスと海を学ぼう!」を行います。6月11日(水)に高知県 土佐清水市立三崎小学校で1回目を開催しました。
高知の豊かな海が今、ごみの増加や生態系の変化といった問題に直面しています。毎年10カ所以上の海岸で清掃活動を行ってきたツーライス。この現状を子どもたちに知ってもらい、自分たちの生活と海との繋がりを実感してもらうため、お笑いコンビ「ツーライス」が県内の小学校を訪れる出前授業を実施。足摺海洋館SATOUMIの新野大館長、気象予報士の山岸拓氏も講師として登壇しました 。
まず、ツーライスのヤスさんと大ちゃんが、深刻化する「海洋ごみ問題」について解説しました。海洋ごみには「漂着ごみ」「漂流ごみ」「海底ごみ」の3種類があることを説明。海洋ごみの中で最も多いのはプラスチックで、毎年海に流れ出ているプラスチックごみの量は800万トンと言われています。プラスチックは一度海に流れると自然にかえりません。このプラスチックごみの多さに、子どもたちはショックを受けていました。
続いて、山岸気象予報士が登壇し、地球温暖化が海に与える影響について解説しました。地球温暖化によって海に起こる変化には、「海水温の上昇」や、「海水面の上昇」、「海洋の酸性化」の3つがあることを説明。海面の上昇は、海水温度が上がることによる熱膨張と、南極などの氷河が海に溶け出してしまうことが原因です。海水の上昇により、100年後には日本の9割の砂浜が海に沈んでしまう、また子どもたちの地元の桜浜もなくなってしまう可能性があります。地球温暖化をどのように食い止めたらいいのか、子どもたちみんなで考えました。
足摺海洋館SATOUMIの新野館長は、豊かな生態系を誇る竜串湾の魅力について語りました。竜串湾では110種のサンゴや384種のウミウシが確認されていて、日本最大級のシコロサンゴも存在します。一方で、海水温の上昇によるサンゴの「白化現象」や、本来いなかったオニヒトデによる食害など、海の生き物たちが直面している危機的状況についても説明しました。
子どもたちは「漁具が海の生き物に絡まっていてショックだった」「浜でごみを拾うようにしたい」「これまでは南にいるお魚がたくさん移動してきているのがびっくりした」「電気をこまめに消したり、節水したりするようにしたい」という意見や感想が出されていました。
イベント名 | 「ツーライスと海を学ぼう!」 |
参加人数 | 小学4・5・6年生 21人 |
日程 | 2025年6月11日(水) |
場所 | 土佐清水市立三崎小学校 |
主催 | (一社)海と日本プロジェクト in 高知 |
協力 | 足摺海洋館SATOUMI |