レポート
2025.07.16

高知の海を未来へ!お笑いコンビ「ツーライス」が小学校で出前授業を実施 海洋問題から高知の海の生態まで楽しく学ぶ 【ツーライスと高知の海を学ぼう!】 を開催しました!

小学生を対象とした海洋学習の学校キャラバン「ツーライスと海を学ぼう!」

7月4日(金)に高知県中土佐町立久礼小学校で3回目を開催しました。

このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、

海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

イベント概要

高知の豊かな海が今、ごみの増加や生態系の変化といった問題に直面しています。毎年10カ所以上の海岸で清掃活動を行ってきたツーライス。この現状を子どもたちに知ってもらい、自分たちの生活と海との繋がりを実感してもらうため、お笑いコンビ「ツーライス」が県内の小学校を訪れる出前授業を実施。高知大学 伊谷行教授、気象予報士の山岸拓氏も講師として登壇しました 。

ツーライスによる「海洋ごみのお話」

まず、ツーライスのヤスさんと大ちゃんが、深刻化する「海洋ごみ問題」について解説しました。年間800万トンものごみが海に流れ込んでいる現状や、ウミガメがビニールを餌と間違えて食べてしまう問題が提示され、ごみを「減らす」ことの重要性を話しました。海洋ごみの約8割が私たちの暮らす町で発生したもので、そして一度海に流れ出たプラスチックは自然に還りません。高知の浜辺にも多くの海洋ごみが漂着している現状も共有され、子どもたちは身近な問題として意識するきっかけとなりました。

山岸気象予報士による「海と天気の関係」

続いて、山岸気象予報士が登壇し、地球温暖化が海に与える影響について解説しました。地球温暖化は、暑い夏なのに厚手の布団をかけるように、温室効果ガスの布団を必要以上にたくさんかけすぎて熱くなってしまったような状態、という比喩を用いて説明され、子どもたちは熱心に耳を傾けました 。

海水温の上昇は、カツオの減少や絶滅の可能性、さらにはウミガメの性別がメスばかりになる現象を引き起こすことが伝えられました 。また、海水の熱膨張による海面上昇が陸地の水没を招く可能性や 、二酸化炭素の溶け込みによる海洋酸性化が「すっぱくなる」と表現され、海の生態系に深刻な影響を与えることが解説されました 。地球温暖化をどのように食い止めたらいいのか、子どもたちみんなで考えました。

高知大学 伊谷行教授による豊かな高知の海洋生物と生態系、そして川とのつながりの話

高知大学 伊谷行教授は、干潟の重要性と保全について語りました。干潟は、潮の満ち引きによって姿を現す砂や泥でできた平らな浜辺で、川から流れてきた栄養が豊富で、多くの生物のエサとなるため、多様な生物が生息しています。干潟の生き物は、川の水をきれいにする役割も担っています。もし干潟の生き物がいなくなると、川の栄養がそのまま海に流れ出し、赤潮の原因となることがあります。近年、埋め立てなどにより干潟が減少しており、干潟に生息する生物には絶滅危惧種が多く含まれています。また、川と海の境界である「河口」は、淡水と海水が混ざり合う「汽水」と呼ばれる水域です。アユやウナギなど、川の生き物の中には、子ども時代を海で過ごし、河口を通って川に戻ってくる種もいます。河口が健全であることは、川と海のどちらの健康にとっても非常に重要です。海の近くで生活している子どもたちは、改めて川の大切さも感じたようです。

参加した子どもたちは

子どもたちは「川にもたくさん魚がいることが分かった」「海と川はつながっているので川も大切」「自然を守ろうと思った」という意見や感想が出されていました。

イベント詳細

イベント名「ツーライスと海を学ぼう!」
参加人数小学6年生 30人
日程2025年7月4日(金)9時30分~11時50分
場所高知県 中土佐町立久礼小学校
主催(一社)海と日本プロジェクトin高知
協力高知大学
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